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2004年10月11日、朝日新聞名古屋版に「地震の話」と題して浜岡原発の検証記事が掲載されました。(全5回連載)
全国版ではないとはいえ朝日新聞が浜岡原発の安全性を検証するのはこれまで初めてのことです。「全国署名」で京セラ会長稲盛氏や田中康夫長野県知事などが賛同人になるなど、少しずつ世論が浜岡の危険性に声を上げてきた中、大きな追い風です!

■第一回 予測超す揺れ 警告 学者ら「想定に甘さ」
【感想】
国は東海地震の揺れ予測を出していますが、それを上回る規模と揺れになる可能性があるわけです。特にアスペリティという特に岩盤と固着している部分の揺れが激しい。

このアスペリティを例えるとすると、バンソウコウを剥がすときのことを思い出してください。均等にくっついているのではなく、最後まで傷口と離れない部分がありますよね。剥がすと特に痛い部分です。地震ではそのような特に固着している部分をアスペリティといい、最後までしっかりと繋がっているがために、この上の地域は揺れが激しくなります。

国の予想では、アスペリティは御前崎市の下にはないとされています。

また、もう一つの「想定外」に震源の深さがあります。国の予想では浜岡の直下の震源は20キロとされていますが、「独立行政法人防災科学技術研究所の石田瑞穂・研究主監は、深さ10キロぐらいの位置で起きる可能性を指摘」しています。

アスペリティの位置と震源の深さ、この二つとも国の予測が当たる保証は全くありません。官僚の「願望」が半分と考えた方が良いでしょう。

国が浜岡原発は東海地震にも耐えられるという根拠には、アスペリティが浜岡の下にないこと、震源が20キロであることがありますが、それではその予想が外れたらどうなるのでしょうか?

『国の予測より厳しい揺れについても勉強している。だが、それに浜岡原発が耐えられるかの検証はまだ』と中電の久野通也・原子力土建グループ課長」が驚くほど率直に話しているように、そのときこそ大事故なのかもしれません。(涙)

■第二回 老朽化の影響、予測困難
【感想】
東海地震の発生が予想されていない時代に作られた1,2号機。ただでさえ耐震性が劣るのに、長年の運転によっていろいろな部分で劣化が進んでいるはずです。

「『廃炉はありません。大切な発電施設ですから』。中電は9月17日の記者会見で説明した。」

私たちの生命と愛する故郷は原発より大切です。


■第三回 運転停止求め署名集め
■第四回 断層めぐり米でも論議

■第五回 最悪事態、自治体も備え

【感想】
これまで東海地震対策を積み重ねたきた静岡県ですが、不思議なことにその対策の中でスッポリとエアポケットのように浜岡原発は抜けていました。

しかし今年7月、 「地震後、浜岡原発でトラブルが発生した時にどう対処するか」というテーマで検討会が静岡県庁で開かれたそうです。

これまでの無策、無関心ぶりから考えると大きな前進です。これも私たち一般の市民が静岡県に浜岡原発対策をしてくださいと呼びかけた効果だと思います!

地震学の専門家や各界の著名人が浜岡原発の危険性を指摘する中、今後、東海地震の対策において、浜岡を無視することは、最早、犯罪的と言っていいでしょう。


過去の政策というしがらみに縛られ、事態に柔軟に対処できない無能な役人に用はありません。